のらりくらりと。

なんとなく、ときどき、日々のことを。

イヤホン×学校×やったもん勝ち

2018/02/03

 

あけましておめでとうございます。

新年明けまして、さらに1か月たちました。

今年は年男でしかも厄年です。なのでできるだけポジティブに物事を考え、厄をはねのけていきたいなと思ってます。今年も楽しい1年を過ごせるよう努力していきたいと思います。

 

最近はもっぱら図書館へ通っています。勉強したり、本を読んだり楽しいです。僕がよく行くトゥルク図書館という図書館は結構大きい図書館で建物のデザインも素晴らしく、それはそれは見事な図書館です。あと、図書館に設置されてる机や椅子がかわいいものが多く、そしてカラフルで居心地がとてもいいです。僕は学校帰りにスーパーによりバナナかミカンかパンをその日の気分で選び、そのあと図書館に向かい、バナナかミカンかパンを食べながら本を読んだりしてます。少し前にイヤホンなくしちゃって好きな音楽を聴きながら読書するということができなくなったのですが、その代わりに聞こえてくるのは、誰かが読んでいる雑誌や新聞のページがめくれる音、誰かがタイピングしているパソコンのカタカタカタという音、児童文学のほうから聞こえてくる子供達の元気いっぱいの声、机を囲んで一緒に勉強している学生たちのコソコソ話、ネイティブたちが話す流ちょうなフィンランド語、英語で案内をしている職員さんたちの英語などなど、いろんな音が聞こえてきます。今までイヤホンつけてたから気が付かなかったけど、僕の周りにはたくさんの音で溢れているんだなって思います。こっちのほうがよっぽどいいBGMだなって。今までは目に飛び込んでくるすべてのものが初めて見るものばかりで、楽しくて、目から入ってくる情報だけに意識を向けていたけど、同じように耳から聞こえてくる音だって生まれて初めて聞くものなんだよなあって。なーんてこと思ったりしてます。イヤホンで閉ざしていた僕の耳にフィンランドのたくさんの音を聞かせていきたいなと思います。

 

さあ、こちらに来てから4か月が過ぎ、フィンランド生活も残り半分となってしまいました。振り返ってみるとあっという間だったなと思うのですが、楽しかったなと思う日もあれば、辛かったなと思う日もあり、積み重ねてきた1日1日はあっという間という言葉で置き換えるにはあまりにももったいないくらい濃い日々だったなと思ってます。「4か月もいれば英語もフィンランド語も結構話せるようになってきてるんじゃない」と思う方もおられるかもしれませんが、決してそんなことはなく、まだまだ言葉の壁には苦労しています。もちろん来た時に比べたら話せるようになってきてると思いますが胸を張って言えるほどではありません。けど、別に焦ってもいません。むしろすごくリラックスしています。以前の自分なら思うように話せないという状況に焦りを感じ、落ち込んだりしてただろうなあって。実際数か月前までは落ち込んでたんですよね~。なんか思い出すと笑っちゃいます。でも今は本当にリラックスできてる。僕の中ではこの心のゆとりこそがフィンランドに来て1番成長している部分じゃないかなって思ってます。語学力とか、まあスポーツでもなんでも同じだと思うんですけど、数か月頑張ったからっていきなりレベルがグーンと上がるなんてそうそうないじゃないですか。レベルがいきなり上がったように見えても、実はそれはすべて小さな努力の積み重ねなんだよなあって。その積み重ねてきたものが気づいたらなんかめっちゃ積み上がってたよ、みたいなね。結局、ほんとに日々の努力が大切なんだなって。ひとつひとつできることを増やしてこうって思ってます。まあ、なんか部活とかで顧問の先生とかがよく言いそうな言葉ですが、今はなんか身をもってその言葉の正しさを感じてます。焦ったって仕方ないんだよな~って。今ないものを求めて焦って落ち込んでしまうくらいだったら今自分が知ってるフレーズや言い回しでおもいっきり会話を楽しめばいいじゃないかって。そんな風に考えるようになってから、な~んか気持ちが軽くなって、無理をしないようになったんですよね~。そのおかげか会話の中で相手の言ってることがわからないときに、自然と「I'm sorry」って聞き返せるようになったし、簡単な会話かもしれないけど会話のテンポがよくなったなって思います。(まあ、とは言っても話の内容わかってないのに「うん、うん」とか言っちゃうことはあるんですけどね。(笑)まあ、しゃーない。次気をつけましょう。)あと、勉強したフレーズや単語なんかが会話の中でふと口から出てきたりなんてこともあるんですよ。その時は「あ、なんか言えた」って自分でもびっくりしてます

そんな風に心にゆとりを持てるようになったことでなにか大っきな壁をひとつ乗り越えれたような気がしてます。

 

で、最近、この心のゆとりはもしかするとフィンランドの教育に影響を受けてるんじゃないかななんて思ったりしてるんです。

 

というのもですね、僕が行ってる学校では子どもたちが常にリラックスして授業が受けれるよういろんな工夫がされてるんです。まず、授業時間数が圧倒的に少ないです。(まあ、これはうちの学校だけでなくフィンランドの学校全体がそうだと思います。)早い子は12時か13時には学校が終わります。遅く終わる子でも15時には学校は終わります。しかも15時に終わる子たちも学校に来るのは10時とかだったりするので、勉強時間で換算すると普通に着て13時に下校するのと何ら変わりないです。そのうえ休憩時間も毎時間ごとに15分間きちんと確保されています。さらにさらに、週1ですが休憩時間とは別に15分間ほど遊びの時間が設けられており、体育館で上級生のお兄さんたちが紹介してくれるゲームをみんなで楽しみます。「おまえらどんだけ遊ぶんじゃい!!!(笑)」って突っ込み入れたくなりますね。(ちなみに僕も一緒に遊んでます)まあ、それだけ遊ぶし、授業数も少ないものですから、授業の時はみんな一生懸命がんばるんですよね。すっごい集中してます。そして授業の様子も面白いんですけど、寝そべりながら問題解いてる子もいるんです。(笑)「そんな態度で勉強していいんかい!」って最初見た時は驚いて先生に聞いたんですけど、その子にとっての集中しやすい態勢らしいです。上級生はさすがにみんな机に座ってやってました。でも、廊下で問題解いたり、活動したりする子はいます。(笑)そういった子のために廊下にも机といすがあったり、窓枠の床に板を設置できるようになっていて、そこに板をセットして、窓から見える景色を楽しみながら勉強してる子もいます。そんな風に子どもにとって勉強しやすい環境や状況づくりがやりすぎじゃないかと思うくらい施されています。(笑)

そういった環境の中で勉強してるもんですから子どもたちから勉強に対するストレスみたいなものが全然感じられないんですよね。勉強に対するストレスが少ないから子どもたちは、たとえ授業時間数が少なくても、その限られた時間の中で集中して活動に取り組むことができる。そして休憩時間になると思いっきり外で遊ぶ。先生たちも授業が終わると職員室でコーヒーを飲みながら談笑してる。子どもも大人もほんとにリラックスして学校生活を送ってる。このゆったりとした学校の雰囲気が僕は本当に好きで、この雰囲気が僕に心のゆとりをくれたのかなって思います。人の心はその人の周りを取り巻くたくさんの人たちによって育っていくという見方も大事だと思うけども、その人が住む町や地域、その人が所属するコミュニティの雰囲気といった要素もとっても大事だと思う。こういった雰囲気づくりっていうのも大事にしていきたいなって思ったりしてます。それが自分の受け持つクラスだろうが、友達と一緒にいるときだろうが家族と過ごしているときであろうが、どこであれ、いい雰囲気を持つ空間にいたいなあと。つまりは楽しくしたいなあと思ってます。さあ、楽しいことしていきましょう。そして楽しい空間にいたいです。こんなことを思いながら2018年も1か月が過ぎました。今年の僕のテーマは「やったもん勝ち」にしました。よろしくお願いします。

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