フィンランドのごはんと学校
2017/12/24
こんちくわ。
ついにクリスマスバケーションに突入しました。
たっぷりぷりぷり2週間。最高です。思う存分休みます。はい。
さて、今日はフィンランドの食べ物のことと僕が行ってる学校の授業を少しだけ紹介させてください。
食べ物に関しては僕が今現在最高におなかが減っているので書こうと思いました。
学校のことを書こうと思ったのはフィンランドの学校のことが気になっている人もいるのではないかなと思ったのと自分の中で少し振り返っておきたいなと思ったからです。
はい、ちょいと今日は真面目系です。
なんで、これを読むタイミングとしては年末年始おせちやお雑煮を食べすぎておなかを痛めてトイレに入り、痛みは治まったけどもう少しトイレにいたいと思ったそんなときに読むのをおすすめします。あとは冬の高校サッカー選手権のハーフタイム時のTEJINのCMに飽き飽きしてきたぐらいのタイミングがちょうどよいのではないかなと思います。
それではいってみましょう。
① 食べ物
えー、皆さんもよくご存じかもしれませんがフィンランドはとても物価が高い国のひとつです。
ハンバーガーとかでも普通に1000円くらいしちゃいます。レストランであれば2000円くらいですかね。まあ吉野家とすき家みたいな安くて提供も早いお店は今のところ見つけられないです。
ただ、値段は確かにお高いのですがその分めちゃめちゃ量が多いです。
ピザとか結構大きいです。僕が見たものは直径が30~40㎝くらいあったと思います。
「でかっ」とか「でけ」って思わず日本語がこぼれます。
ってことでフィンランドに来たときはどっかのピザ屋に寄っておひとつマルゲリータでも頼んでみてください。
たぶん大きいですよ。小さかったらごめんなさい。返金はできないですけどその時は僕が代わりに1発ギャグをかまします。お代分の笑いを取って見せましょう。はい。
さあ話を戻しましょう。
フィンランド、たしかに外食はお高いのですが、スーパーに売れてる食材は意外と普通の値段なんですよ。あんま日本と変わらないです。あ、お菓子はちょいと高かったかもしれないです。
あとフィンランドマダムたちが作る家庭料理もめちゃうまいです。これお世辞抜きです。ほんとうまいっす。
そんでそんでこれが一番言いたいことなのですが、サーモンとウインナーがどちゃくそうまいっす。こちらの郷土料理にサーモンスープがあるのですがあれ絶品です。サーモンの脂の乗り具合が…もう…はい…ええ。ぜひ一度ご賞味ください。
ウインナーのほうはですね、そうですねえ。僕の中でウインナー界の2トップはシャウエッセンとTSURUYA(長野県が誇る日本一楽しいスーパー)のポークウインナーだったのですがフィンランドのウインナーたちがそこに一気になだれ込んでまいりました。
ビールとの相性は言わずもがなであります。そしてぼくは今日ウインナーを買いました。この後食べる予定であります。
はい、てことで食についてはここまで。とりあえずサーモンとウインナーを食べに来てくださいって感じです。
② 学校
えー、今回紹介したい授業は "クラフト” です。
クラフトとは、、、そうモノ作りです。
この時間、生徒たちは2つのグループに分かれます。
半分はテクニカルクラフト?とでもいうのでしょうか。まあ木材をガンガン切ってくっつけたりしていろいろ作っていきます。そしてもう半分はハンドクラフトをします。エプロン作ったり、帽子作ったり。家庭科みたいな感じですね。
ぼくは一応両方見学させてもらってるのですが、基本的にはテクニカルクラフトを見てます。なんでテクニカルクラフトの授業のことを中心に話しますね。
えー、それでですね。一体、どんな授業をしているんじゃいってことですよね。
はい。めちゃめちゃ面白いことやってますよ。ほんとに。
まずですね。なんと、彼らには説明書とか手順表みたいなものは存在いたしません。
「ないですって??? それじゃあいったいどうやって作ってるのよ?」
「奥さん、落ち着いて!安心してください。ないものはつくればいいんですよ!」
そうです。彼らは自分たちでどんなものが作りたいのかを考えるとこから、この授業は始まっていきます。
こんな感じです。
んで、そのあと、
先生と作戦会議。
そしてそして、設計図が完成したところで、ついに、、、
作業に取り掛かります。
いやいや、この授業見てて、最高に面白いです。
あ、ちなみに作るもののテーマは決まっています。車だったり、光るロボットだったり、船だったり、様々です。学年によって違います。
ただこれ楽しいだけじゃなくてめっちゃ頭も使うんですよ。
3,4年生のクラフトやってる先生(さっきの写真に写ってた先生です)は材料は基本的にクラフト室にある余りものの木材を生徒たちに使わせます。余りものなので形もいびつなものがたくさん混じってるんですよね。けど、生徒たちは工夫してそれをうまく利用していきます。
「こうすることで生徒たちの思考力が膨らむんだ。これ何に使えるかな。どんな風になるかな。っていう風にね。それにぼくは子どもたちが将来何か欲しいものができた時、新品を買うのではなく身の回りにある物で作れるようになってほしいんだ。リサイクルって感じかな。笑」って感じのことを先生がサラッと言ってました。
これはある生徒の製作途中のロボットです。
このあと右手と剣を作るのですが、このロボットが左手に持ってる黒いものは何かなと思い生徒に尋ねると、とんでもない答えが返ってきました。
「コーヒーカップ」
吹きました(笑)
なんで?右手にソード、左手にコーヒーカップって戦うのか休むのかハッキリせんかい!!!笑
そのロボットくせが強すぎるわ!
まあこんな感じ楽しくロボット作ってますよ。
あと、6年生もいいですか。
彼らは水上モーターボートを作ってました。6年ともなるとさすがにハイレベルなもの作りますね。
そしてそしてまたまた先生から最高に面白いこと聞いちゃいました。
「このプロジェクトでは実際に作り始める前に浮力や重力といった物理学を学ぶんだ。そのあと、子どもたちはどんなボートを作りたいのかを自分たちで設計するんだよ。設計の段階では長さを測ったり、計算もしなきゃいけない。んで、それを基に実際に作ってみて、最後はどのボートが一番早いか競うんだ!」とおっしゃってましたよ、奥さん。
最高におもしろいですね。これ聞いててニヤニヤしてましたよ。笑
コンペティション時の様子です。僕の後ろに男子が5人くらい隠れてます。ちなみに手前のメガネの女の子ですがカメラを向けると変顔をしてくれる最高にナイスな女子です。もちろん英語もペラペラです。
いや~、ほんとに楽しい授業だ。みんながそれぞれ主体的に取り組んでる。けど、友達が困ってるときにはお互いが協力して取り組んでる。互いに助け合ってる。子どもたちのいい姿がたくさんあるんすよ。
でも先生たちはとっても大変なんですよ。
なぜかというと、子どもたちはやっぱり作ってる中でつまづいちゃうことがたくさんあるんです。それに対して先生は対応していくんですが、それが大変なんですよね。何しろそれぞれが違うものを作ってるんですからね。しかも、子どもたちはひとりひとり作業スピードが異なっていて早くできちゃう子もいれば、時間がかかる子もいるんです。
だけど、先生たちは的確なアドバイスをしていき、子どもたち一人一人をサポートしていきます。
T「日本ではどんな感じでクラフトやるの?」
僕「日本だと、説明書みたいなのが配られてみんなが同じようなもの作りますね。少なくとも僕の学校ではそうでした。」
T「フィンランドでも昔はそうだったよ。けど時代が変わって今は説明書通りに作れる力ではなく、自分で考えて生み出せる力が必要になってきてる。だから、子どもたちが頭を使って思考をめぐらすことができる授業をしてるんだ。その分僕たちはとっても大変なんだけどね。まあ、でも今回はたっぷり時間があるからこういったプロジェクトができてるけど、時間がないときは教師が作ったモデルと同じものを子どもたちに作らせることもあるよ。」ってなことをこれまたサラッと笑いながらおっしゃってました。
なんだろうな。
見てて思う。
こっちの先生たちのスキルめちゃめちゃ高いわ。
全てに意味をもって、意図をもって子どもたちに課題を与えてる。彼らがつまづいた時には、臨機応変に的確なサポートをする。
さらに子どもたちはどんどん新しいものを作っていきます。例えば今回でいうモーターボートを作り終えたら、次はバターナイフあるいはミニチュア家具を作り始めます。止まらないんですよね。(バターナイフや家具ってとこにも意味がありそうですよね。なんか日常生活とのかかわりつよそうなものですもんね。)
先生は子どもたちの進行状況を見て、新しい課題を説明していきます。
同じ教室にいるけどモーターボートを作ってる子もいればバターナイフを作ってる子もいるし、机やいすを作ってる子もいる。
全員で一緒に進めていくのではなく、個々の課題に取り組んでいく。けど時にはお互いに助け合う。
あ~、いいないいな。おもしれーな。
先生っていいな。学校っていいな。
俺もこんな授業できたらいいな。
ここにきて、こっちの先生たちを見てて圧倒的な敗北感を味わっているのですが教師っていう仕事に対するモチベーションはフルスロットルであります。
そして、クラフトの授業ばっかいるから先生が子どもたちに「ケンジに助けてもらえ!」と言っちゃったため(あの時の先生悪い顔してたな~)、参観ではなく最近では完全にアシスタントとして活動しております。
大変なんですけど楽しいですよ。
「けんじー、助けてー!」って言ってもらえるとうれしいよ。
よっしゃ、まかせとけ!!!
免許持ってないけど、先生デビューしてまーす!
よし、今日はここまで。
お腹が限界。早くソーセージ食べよ!
またね。